2025年9月8日、皆既月食がおこります。月食は地球が太陽と月の間に入り、地球の影に月が入ることによって月が欠けて見える現象です。地球の影に月の一部分だけが入る「部分月食」と、月全体がかくれる「皆既月食」がありますが、今回は皆既月食を観察することができます。 通常、月食は年に1〜2回ほどおこります。しかし実際に観察できるのは、月食中に夜である必要がありますし、晴れていないと観察できないため、なかなか見ることができません。過去、アルファ実験教室18年間で、月食を観察できたのは6〜7回でした。今回は2022年以来の月食となります。 この日の月食は1時27分に始まります。部分月食からスタートし、2時30分には皆既食となります。月食中は月の形・位置・明るさなどが刻々と変化していきます。カメラを通してしまうと色合いや明るさに補正がかかってしまうので、肉眼で見えるリアルな月をスケッチしつづけます。 月が地球の影に完全に入ってしまっても、地球の大気で屈折した光がわずかに影の部分にも入りこむため、真っ黒にはなりません。赤っぽい銅のような色を見ることができることでしょう。 また、部分月食時の欠け方(右)は月の満ち欠け(左)とは少し異なります。通常の月の満ち欠け(写真左)は月の形に沿って欠けるのに対して、月食(写真右)は「地球の形」にによって欠けます。紀元前のギリシアでは既に、月食の観察から地球の形が丸いことは知られていました。 光と影の境目に注目すると、満ち欠けによってできる影はたくさん見えるクレーターも、月食時はほとんど見ることができません。これらを確かめるため、月食時、望遠鏡で観察してみましょう。 深夜の時間帯であるため子どもたちには厳しい条件ですが、2022年以来初となる皆既月食の夜をみんなで楽しむことで、一生の記憶に残ることでしょう。 当日は、松本が講師となる予定です。
2025年8月24日(日)〜
教室の近くを予定しています。
筆記用具、色鉛筆(赤・黄色・オレンジなど)、双眼鏡(お持ちの方) ※双眼鏡は1人1台ご用意します。使い慣れた双眼鏡がある場合は持参してください。今回は観察対象が月なので、軽量のバードウォッチング用双眼鏡でも問題ありません。