10月度最終回の実験教室は目黒にて。
今日は、新兵器「活栓付き漏斗」が新登場。
前回まで使っていた「漏斗」+「ゴムチューブ」+「ピンチコック」+「スタンド」では、装置が大がかりで複雑になるため扱いにくいという難点があったため、急遽導入しました。
コックをひねると過酸化水素水や塩酸が落ちるため、子供達にはこちらの方が扱いやすいのです。
まずは過酸化水素水を二酸化マンガン触媒の下で反応させ、出てきた酸素を水上置換法で回収します。集気びん4本分もの酸素を発生させました。三角フラスコが熱くなっていたのに気づいたでしょうか?
この酸素を使って、引き続き燃焼実験。
酸素に「ものが燃えるのを助けるはたらき(助燃性)」があることを確認しました。
線香やろうそくは炭素が含まれていたため二酸化炭素が出てきますが、
硫黄を燃やすと二酸化硫黄になり、鉄は酸化鉄になるため、石灰水の色は変化しませんでしたね。
次は、塩酸と炭酸カルシウムを反応させて二酸化炭素を作成しました。
ロスなく効率よく回収できた班は、約2Lの二酸化炭素をスピーディーに回収することができました。
問題にあった「気体の発生装置でフラスコの中のガラス管の片側が長い理由」は、コックを開いた時に気体の逆流を防ぐためです。
二酸化炭素の性質調べでは、空気の1.5倍もの重さがあるこの気体が、すべり台を流れていく様子が観察できましたね。
さて、塩酸を亜鉛と反応させて、水素を発生させました。
中学校では通常、試験管に集めた水素を勢いよく燃やす実験が多いと思いますが、今回は気体の性質を調べるのが主目的だったため、集気びんいっぱいに水素を集めて、それを穏やかに燃焼させました。大爆発を予想していた子供達は、集気びんの縁でめらめらと燃えていた様子に、子供達は驚いていました。
水素の中では、ろうそくといえども消えてしまいます。なぜなら、水素には助燃性はないためです。
この助燃性のメカニズムについては、来年2月の「燃焼と酸素」の単元で詳しく学習します。
最後に、アンモニア水を加熱して、アンモニアを発生させました。
上方置換で回収したアンモニアは水に非常にとけやすいため、水中でゴム栓を外すと試験管の中に水が入ってきました。
アンモニアの臭いをダイレクトにかいでしまったY君、大丈夫かなぁ・・・
さて、第14回「気体の性質」テスト受講生61名の結果発表です。自分の得点と順位を照らし合わせてみましょう。
6年生は相当力がついてきているこの時期、4年生が3位と5位にランクインしました。
|