アルファの教室ではアリを飼っています。
通っている生徒さんの保護者に教えてもらったAntroomというアリ屋さん
(http://www.antroom.jp/ )で注文し、
1月上旬、
女王アリ1匹と働きアリ10匹、それに卵5個が到着しました。
クロオオアリという、普通にその辺で見かける黒いアリです。
「お金を出してアリを買った」と言うとほとんどの方が驚かれます。
確かに、教室近くの公園にもクロオオアリはいますが、
自分でとってくると働きアリ(成虫)ばかりになってしまいます。
購入すると女王アリがいますので、新たな卵がうまれ、
卵→幼虫→蛹(繭)→成虫と育っていく様子や、
世話をする働きアリの様子、
アリ家族が増えていく様子などが観察できるのです。
(自分で女王アリを採取できるならそれが一番ですが)
ちなみにこのアリの巣は、石膏をくりぬいて作られ、
巣の全容がいつも観察できるすぐれものです。
コロニーが大きくなってきたら、連結することもできるそうです。
(そうなるのが楽しみだ♪)
観察していると、アリさん達は思ったよりものんびり屋であることがわかってきました。
中には忙しそうに餌を探したり、幼虫の世話をしたりしているアリもいますが、
のんびりじっとしている者も半分以上います。
あんまりにものんびり暇そうで、動かないので、
子供達はいつもポンポン巣をたたいてアリたちを驚かせています。
(本当はやってほしくないのですが・・・まぁ、これも教室に来たアリの宿命か)
アリたちは「何事か!」とあわてふためき幼虫をくわえて避難態勢に入りますが、
それでも10分もするとまた落ち着きます。
中央のデカイのが女王アリです。
ところで上の写真のアリ。
「道ばたや公園にいるのと同じもの」と言われても、ちょっと違和感があるかもしれません。
もしかしたらその原因は、 お腹のしま模様 にあるかもしれません。
アリのお腹には「そのう」という餌や水をためる袋があり、
お腹がいっぱいになるとこの袋がふくらみます。
袋がふくらむと、黒い部分のつなぎ目が白っぽく見えてくるのです。
しま模様が見えているアリは、お腹いっぱいのアリです。
観察していると、そのうが膨らんでいるのは、
幼虫の世話をしたり、巣の中でじっとしている「内勤」のアリばかりです。
外に餌を探しに行くアリはそのうが縮んでお腹が真っ黒。
確かに、お腹いっぱいで蜜(餌)をみつけても、持ち帰ることができませんし、
体が軽い方が、外敵に出会った時の身動きも良さそうです。命がけの闘いですから。
せっかく餌を集めてきた本人がお腹からっぽで、巣の中で待っているアリの方がお腹がいっぱいなのは、ちょっとかわいそうな気もします。
私達は普段、餌集めのため外に出てきた、お腹空っぽのアリばかりを見ているのですね。
※写真左には、口をつけて餌を分け与えているアリがいます。
アリたちは口うつしで水分や餌を受け渡しするのですが、
餌が欲しい方(右のアリ)が、相手の顔を触角でポコポコたたくと、えさがもらえるようです。
餌をもらうと、おなかがプ〜とふくらんできます。
今度教室に来た時に、アリのお腹に注目してみてください。
現在、教室のアリは
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女王アリ → 1匹 (これは増えません)
働きアリ → 14匹 (送られてきた卵が4匹成虫になりました)
さなぎ(繭)→15匹くらい (写真右の細長く先端が黒いもの)
幼虫 → 30匹くらい (写真中央に転がっている真ん中が黒っぽいもの)
卵 → 20個くらい (写真右上にある小さな粒)
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まで増えました。 結構な大家族です。
そういえば、教室に来たばかりの頃のアリがいつもじっと動かなかったのは、
仕事がなくて退屈していたのだな・・・
と今になって思います。
今はそれなりに忙しそうです。
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