教科書のゴマカシも再現する|中学受験のためのアルファ理科実験教室

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  アルファ実験日記
【2013/4/12】

「電流が分からない」 と相談を受けることがしばしばあります。

「どういったところが分からないのか?」 と問うと、直列と並列が混ざった複雑な問題や、スイッチがいくつもあるようなパズル的問題を持ってきて、「解説を見ても分からない」と言います。
そういった子には、その複雑な問題の前に、どこかの段階でつまずいているはずなので、まずは分からないところを分析するところから始めます。

まず、豆電球を2個を直列につなげた回路を書いてみて、
「この回路に流れる電流は?」と問うと、子供は「1/2」と答えます。正解です。
次に、豆電球を並列に2個つないだ図に書き換えて、
「今度はこの回路に流れる電流は?」と問うと、ちょっと考え始めます。
いろいろ悩んだ末に、「・・・1・・・かな?」という子はここでつまずいています。

直列・並列回路の基礎の基礎でつまづいている子は結構多いようです。
「並列につなぐと豆電球の明るさが同じ」   と、
「並列につなぐと、回路に流れる電流は2倍になる」
という2つが、子供達には矛盾しているように感じられるのです。


アルファのスタンダードコース「電流と回路」でも、
この直列・並列つなぎの際の電流はしっかり時間をとって行います。


ただこの単元、 中学受験理科の大いなるゴマカシ  がある単元で、
実験で確かめると、そのゴマカシがばれてしまう、都合の悪い分野なのです。

受験テキストでは、 「豆電球2個を直列につなぐと、電流が1/2になる」 と習い、
テストでも入試問題でもそのように答えるように求められます。
例えば、乾電池と豆電球をつなぎ回路の電流を調べると 240mA だったとします。 ここで豆電球を2個に増やして直列にすると、もし理屈通りの場合は電流は1/2(120mA)になるはずです。しかし実際に測定してみると電流は 180mA も流れていて、元の3/4もあります。

このように理論値と実験結果が一致しないのには理由があります。
@ フィラメントは、電流が流れるほど高温になり、高温になるほど電気抵抗が大きくなってしまうため。
A 電流が大きくなるほど、乾電池の内部抵抗が大きくなってしまうため。

と、ここまで聞いてスッと理解できた方は、そうとう理科センスがある方だと思います。普通は「電流によって電気抵抗が変化する」と言われても、それが何を意味するのかすぐには理解できないものです。
ましてやこれを、電流のイロハを習ったばかりの子達に受け入れろという方が無茶というものでしょう。

ですから、この単元では「実験で確かめると違う答えになる」ことを隠したまま
「豆電球2個を直列につなぐと、電気抵抗が2倍になり、電流1/2倍になる」
と考え方を単純化して教えられ、それを前提に問題も作られていくのです。

実験すると理論どおりにいかないことは分かっていても、アルファで電流単元を省くわけにもいきません。かといって「本当は豆電球の電気抵抗は変化する。乾電池も内部抵抗が変化する」などと子供達に言うと、大混乱が待っているのは目に見えています。

塾で習った単純原則と矛盾が生じないよう、いかに実験結果を近づけていくか。
これは電気分野を実験で再現する上で大きな課題でした。

いろいろ試行錯誤して、さまざまな道具で比較検討した末、
装置を置きかえることで、理論通りに実験できることに気付きました。

@乾電池の代わりに、電源装置を使う。 → 内部抵抗が無く、いつも安定した電圧が出せる。
A豆電球の代わりに、セメント抵抗を使う。 → 電気抵抗がいつも一定になる。

見た目は大きく変わっていまい、装置も大がかりになってしまいますが、
子供達はそのあたりは受け入れてくれるようでした。
こうして、実験結果は子供達が塾で習う「理屈」と一致するようになりました。



「豆電球を2個・3個直列につなぐと電流が1/2倍・1/3倍になる」
と言うことがでるようになり、
「豆電球を2個・3個並列につなぐと電流は2倍・3倍になる」
と示すことができるようになりました。
きれいな反比例・比例グラフも描くことができました。


 今見てきたように、理科の世界では「理論通りには実験できない」 ことがたまにあります。もちろん、理論が間違っているわけではなく、その背後にもっと複雑な条件が存在していて、それらを考慮に入れないといけないからなのですが、子供達にどの深さまで真実を伝えるかは、こちらで選んであげなければいけません。全ての真実を伝えると、原理原則が何だったのかが逆に分かりにくくなってしまうためです。いろいろな考え方はあるかと思いますが、私達の実験教室では 「教科書に書いていることと実験結果が一致する」 ことを大切にしているため、仮にゴマカシが入っている教科書でも、私達がそちらに合わせるような工夫をしていることも多いのです。


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