押し入れやタンスの防虫剤として使われるナフタレン。
白い固体ですが、時間がたつと少しずつ昇華して気体になり、
この気体が強いにおいを出して、防虫効果を発揮します。
6年生「物質の三態」の授業で、このナフタレンを取り扱いました。
試験管にナフタレンを入れ、アルコールランプで熱します。
80℃くらいまで温度が上がると とけて きます。
「とけた!水みたいになった!」 と子供達は喜びます。
確かに、見た目は水とそっくりです。
水のようになってしまったナフタレンを指して
「このナフタレンを冷やすとどうなるでしょうか?
1.元のように白い固まりになる
2.元には戻らない
」
と聞いてみます。
もちろん答えは1.であり、液体のナフタレンを冷やすと固体に状態変化します。水を冷やして氷になるのと同じです。しかし2.を選ぶ子も思いの外、多くいました。
「食塩が水にとける」時の溶解と、「氷がとけて水になる」時の融解。
氷・食塩・砂糖 などの個々では経験的に区別できても、
ナフタレンのような、聞いたことが無い物質が登場すると、
感覚的が狂ってしまうようです。
温度が上がってその物自体が液体になるような変化が、融解です。
|