単純な原理こそ、丁寧に実験を積み上げたい|中学受験のためのアルファ理科実験教室

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  アルファ実験日記
【2013/10/16】

「温度を上げると体積が増える」
 この現象は化学の基礎のキでもあり、状態変化とならんで小学理科の第一歩となる重要な基礎原則です。
当然中学受験でもよく登場し、あの手この手の問題で問われます。
実際の入試問題では、単に「体積が増える」だけでは簡単すぎるので、
●これらの原理から生じる自然現象は何か
●どのくらい変化するのか
●それがどういったところに応用されているのか
なども聞かれたりします。

実験教室でも、何回かに分けてこれらを学んでいきます。
その第一歩として、3年生で登場するこの実験。

瓶の上に10円玉をのせて、手で温める。すると・・・

10円玉が、カタ・・・カタ・・・と動き始めるのです。
中の空気が膨張して、10円玉を押すのですが、
これが実際にやってみると超能力のような、 不思議な感覚になります。

冷蔵庫から出したペットボトルのふたをゆるめていると、
誰も触っていないのにカタカタすること、ありますよね。
(※我が家のネコが怖がっていました。)

10円玉のかわりに石けん膜をつけてあたためると・・・この通り。

空気は見えないので、そのままでは感じることはできませんが、
見えないものを見ようと工夫するのも面白いのです。

アルファ実験教室では、ここまでは3年生の実験で行います。

4年生では、温めると膨張するという事実をふまえ、
どのくらい膨張するのか、膨張した後どのようになるのかなどを確かめます。

フラスコを湯であたためると、空気があふれ出してメスシリンダーにたまります。



メスシリンダーにたまった空気の量を読むことで、膨張した体積がわかり、
空気の温度と体積の関係を知ることができます。

今度は、フラスコにガラス管をつけてその先を水に入れ、上から湯をかけます。
どうなるでしょうか。

この時、変化は2段階に分かれます。
はじめ、湯をかけた直後からフラスコ内の空気が膨張し、
ガラス管から空気のあわがいきおいよく出ます。

湯をかけ終えてしばらく待つと、今度はフラスコが徐々に冷えてきます。
すると中の空気が収縮して・・・

フラスコに水が入ってきます。

温度を上げると体積が大きくなり、逆に温度を下げると体積は小さくなることがわかります。
4年生の子供達にとって、膨張は直感的にわかっても、逆の収縮は分かりにくいようです。どうなるか?と聞くと、 「フラスコに水滴がつく」などと答えてくる子も多くいます。

さらにその後、空気を温めた時の重さについても考えます。
あたたまって膨張した空気の重さはどうなるか?
@重くなる
A軽くなる
B変わらない。
これは意見が分かれます。

大きくなるのだから重くなるように感じますし、
どこかで「あたためると軽くなる」と聞いたことがある子もいたりします。

でもこの正解はB。体積が変化しても重さは変化しません。

ただ同じ大きさの容器で比べた場合には、
温めた時には容器から空気があふれ出ますので、その分軽くなります。
だから、袋の中の空気を温めると・・・



ほらね、この通り。


「温度を上げると体積が増える」
こんな単純な法則を教える時にも、
アルファ実験教室ではこれだけの実験を行います。
簡単な原理だからこそ、丁寧に実験を積み上げます。

かつて四谷大塚で教えていた時は、黒板に図に書きながら、
「温めると体積が増える、簡単だよね。テストに出るから、忘れないでね。」
そんな感じで教えていました。
当時の子供達には、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今はたくさんの実験器具もそろえたので、
このように事実を1つ1つ実験で確かめながら、
原理原則を確かめていくことができます。
とても幸せなことだと思います。

【4年:温度と体積】より

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