差がつくのは直感と事実が違う時|中学受験のためのアルファ理科実験教室

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  アルファ実験日記
【2013/10/17】

「電熱線の電気抵抗は、電熱線の長さに比例し、断面積に反比例する。
電圧が一定の時、電熱線に流れる電流の大きさは電熱線の長さに反比例し、断面積に比例する。」 (予習シリーズ5年下78ページ)
上の分から、何を言いたいのかイメージできますか?

電熱線と電流・発熱量の関係は、多くの受験生に苦手意識を植え付けます。
「物理がわからないんだよね〜」とは高校時代によく聞いた言葉ですが、
初歩のつまづきはこのあたりにあるかもしれません。

でも子供達にいろいろ質問すると、この原理について実験する前から、
ある程度感覚的に理解しています。

例えば、電熱線の長さが10cmの電流が100mAである時、
電熱線の長さが倍の20cmになると電流はいくつになるでしょうか?

と問うと、この分野を全く習ったことが無い子でも、
「長い方が電気は流れにくそうだぞ。多分50mAかな?」

と直感で正解をだしてきます。


実際にやってみるとその通りになります。
しかしあくまで直感的な理解なので、
「では電熱線が15cmになると、電流はいくら?」と聞くと、
「10cmと20cmの中間だから、電流も100mAと50mAの中間の75mA」

と答える子が多いです。
実際は、長さが10cm→15cmに3/2倍になると、電流は2/3倍66mAになります。


あれれ?予想値と少し違います。
「でも、だいたい合っているから、ま、いっか」と思う子も多いようですが、
ここが得手・不得手の運命の分かれ道となります 。

私は同じ単元の授業を繰り返す中で、
「子供達の直感と事実のずれ」が生じた瞬間にとても注意を払ってきました。
ここは多くの子が勘違いするので差がつきやすい場所だと思っています。

おそらく塾では、本来子供達が持っている直感を確かめることなく、
まずはじめに正しい知識を教え、 それから演習問題になるのが普通でしょう。
その方が効率的かもしれませんし、どのように考えているのかを問う時間があれば、
一問でも多くの例題をやった方が得点につながるという考え方もあるでしょう。
しかしアルファでは、あえて一度「間違い経験」をさせて、
それから経験に基づく正しい知識を入れていきます。

自分が何が苦手なのか、何を勘違いしているのかを、
できるだけ授業内に確認させていこうとしているのです。

今回のように「だいたい合っているように見えるけど、良く見ると少し違う」部分は、案外原理原則の根底を間違えていることが多いものです。
一度間違えることで、子供達に強いインパクトを与え、
記憶につなげてもらえたらと願っています。


【5年:電流による発熱】より

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