電車の音とスイッチ〜金属の温度変化|中学受験のためのアルファ理科実験教室

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  アルファ実験日記
【2013/10/22】

電車が走るとガタンゴトンという音がします。
これはレール同士のつなぎ目にすき間があるためです。

線路のそばに住む人にとってこの音は騒音ですし、電車の乗り心地を悪くする原因ともなります。だったらつなぎ目がピッタリになるように作ればよいのではないか・・・
とも考えがちですが、そうもいかないようです。

夏の強い日差しで、レールが高温になると、鉄でできているレールは少しだけ伸びます(膨張)。もともとすき間無くピッタリにつながっていると、レールが伸びた時にレール同士が押し合って上や横に歪んでしまいます。
そうならないよう、レールはあらかじめすき間があいており、夏の熱い日でもすき間が無くならないよう設計されています。逆にこれからの季節、だんだん寒くなってくると、レールは収縮してすき間はどんどん大きくなり、電車の音が大きくなってきます。
空気や水と同じように、金属も温度が高くなると膨張し、温度が低くなると収縮するのです。

ところで膨張しやすい金属、膨張しにくい金属ってあるのでしょうか?
どれも大体同じくらい膨張するのでしょうか?
これを調べるために、以下のような装置を使います。

アルコールランプの上にある三種類の金属棒(手前からアルミ・銅・鉄)は、左側は固定されています。熱して膨張すると右側のたての棒を押し、色の付いた針(黄・赤・黒)が大きく動いていきます。
(黒い針)、(赤い針)、アルミニウム(黄色い針)。どの金属が膨張しやすいか、針の動きを競争させてみましょう。
一番動きが大きかった(大きく膨張した)のは・・・



最も膨張しやすかったのはアルミニウム(黄)でした。
膨張しやすいさ: アルミ→鉄
とはいえ、アルミニウムが一番膨張しやすい金属というわけではなく、それ以上に亜鉛や鉛、スズなどは膨張します。

熱が伝わりやすい金属とは順番が異なるので注意です。
熱の伝わりやすさ: アルミ→鉄
熱の伝わりやすさも、銅よりさらに大きい銀などもあります。
※鉄は膨張もしにくく、熱も伝わりにくいのですね。

【例題】

銅(金属1)とアルミニウム(金属2)の2枚をしっかりと貼り合わせます。
この金属を熱すると、どうなるでしょう。



答えは下の方にあります。





もっと下です。



答えは、下図のように銅(金属1)が内側になるように曲がります。
膨張しやすいアルミニウムが外側になることで、距離を稼いでいるのです。グラウンドの外周を回ると遠回りになるのと同じです。
これはバイメタルといって、2枚の金属の温度を加えることで、温度を動きに変換することができます。高温になると電気が切れるスイッチなどに利用されています。

ゼンマイ状に巻いたバイメタルを熱すると・・・

(Wikipedia バイメタル より)

4年生「金属と温度変化」