森 「今から卵の密度を調べます。ところで密度って聞いたことある?」
子 「人口密度」
森 「人口密度って、なに?」
子 「1平方キロメートルの人の数」
森 「そう。人口密度ってのは1km×1kmの広さの土地に、何人いるかってことだね。
ということは
たまごの密度ってのは、1平方キロメートルに、何個のたまごがあるか
ってことかな? 数えるのが大変そうだね。
先生の家の冷蔵庫には6個、隣の家には12個、スーパーは3000個・・・」
子 「???それは違うんじゃないかなぁ・・・」
森 「理科でいう密度ってのは、決まった大きさの重さのことなんだ。
普通は1立方センチメートあたり何g かってこと。」
森 「では今から卵の密度をはかってみよう。生卵だから割らないようにね。」
渡した道具:たまご(つり下げ糸付)・ばねはかり・定規・水が入ったビーカー
実験方法は各班に考えてもらい、密度を求めてもらいます。
密度を求めるには、 重さ と 体積 を知る必要があります。
重さはばねはかりで簡単に出すことができます。
問題は体積をどうやって求めるか。
水に卵をしずめて、水面の高さの変化を調べているグループもあります。
中には、たまごを水に入れて、水をあふれさせているグループもあります。
たまごの縦横の長さを定規で測っているグループがあります。
・・・この方法で体積を計算できるのでしょうか?
でもここはやっぱり、浮力から体積を求めるのが簡単です。(浮力の単元ですし)
空気中でたまごの重さが60gで、水中に入れた時に5gになったのであれば、
浮力は55gなので、体積も55cm^3 だとわかります。
あとは密度=重さ÷体積なので、60÷55=約1.1g/cm^3 で完了。
たった3分で実験が完了します。
このようにはかると、とても複雑な形をしていてもお構いなしで、
相当な精度で体積を知ることができます。
それにしても、浮力と体積のこの関係に気付いたアルキメデスって、
やっぱり天才ですね。
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