水に入れると軽くなるのか?・・・浮力|中学受験のためのアルファ理科実験教室

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  アルファ実験日記
【2013/10/29】


浮力というのは不思議な力です。なにしろ水に入れただけで「軽く」なってしまうのです。ばねはかりでつり下げられている物体(200g、体積が150cm^3)を水に入れると、支える力はたった 50g でよくなります。 減った 150g が浮力の大きさです。
ところでこの 150g はどこへ行ってしまったのでしょうか?

もし本当に水に入れたら重さが減って軽くなっていくのであれば、地球上の物を全て海に放り込んだら、地球は今よりもずっと軽くなってしまうはずです。
しかし、そんなおかしのことはありません。

水の中だからといって、重さが減ったり無くなってしまうわけではありません。
200g の物体はやっぱり 200g あります。
50g になったのはそれを支えていたばねはかり。「それまでその物体を支えていた人が、支えなくても良くなった」だけの状態なのです。その分、150g は誰かに支えてもらわなければいけないはずです。
一体、これを支えてくれているお人好しは誰でしょうか?

そう、水です。
「浮力」を生み出す水や、それを支える容器に、浮力の分の重さが上乗せされてくるのです。
結局、重さは誰かが負担しなければいけないのです。

中学以降では明確に区別している「質量」と「力」ですが、中学受験の中では全て「g」として同一の物として扱っています。
小学生にとっての「100g」 とは、重さが 100g のことであり、その重さを支える力も同じ 100g で区別していないのです。
実際の日常では、g(質量)とg重やN(力)を分けて考えなくても何ら問題は生じません。しかし、まれに質量と力の違いが本当の理解の妨げとなることもあります。その代表例が「浮力」です。
「浮力を受けることで軽くなったのは何なのか。」「重さは無くなったのか。」
これは受験期でもなかなか答えられない子は多いと思います。
とはいえ、その混乱は、仮に「質量」と「力」 を分けて正確に説明した場合に生じるであろう混乱よりもずっと小さいと考えられるため、敢えて触れないでそっとしておくのです。