地学実習(秩父)は荒川の中・上流を調べに行きます。流水が造り出す地形を見にいきましょう。
下の写真は東京湾に注ぐ荒川の様子。子供達にとって「川」というと、このような姿を思い浮かべると思います。河口付近の川幅は300m、人工的に整備されているため自然の様子は残っていません。

下は埼玉県の寄居町の河川。山あいを通った荒川が平地に出るこの地域には扇状地が作られています。曲がった川の内側には河原が広がり川の流速も遅く、川底も浅いです。一方カーブの外側は崖となり、川底が深くなっている様子がわかります。

河原には砂岩・泥岩・れき岩・チャート・石灰岩・粘板岩・閃緑岩・安山岩など、さまざまな岩石があります。
川底の石をひろって、観察してみましょう。

少し上流に行ったところにある長瀞。
瀞(とろ)とは、川が浅くなっているところ。川の断面積が小さいので、急流になります。

川岸にある大岩に
ポットホールという穴があります。かつてはここが川底で、転がってきた石が穴を作りました。小さいポットホールは無数にありますが、ここまで巨大なポットホールは珍しいのです。

秩父盆地には河岸段丘ができています。奥には石灰岩でできた武甲山が見えます。

石灰岩の山。石灰岩は水の浸食を受けやすいため、鍾乳洞を作ることがあります。

鍾乳洞に入ってみましょう。鍾乳石・石筍・石柱などがあります。

さらに上流に行くと、V字谷が作られています。
川の周囲には大きな岩が転がっていて、流水速度も速く、早瀬(はやせ)という状態です。
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