【空気に力を加えるとどうなるか?】
空気を50mLつめた注射器。
このピストンを子供達の力で押すと、中の空気は25mLほどまで縮まります。
この時、中の気圧(P)と体積(V)は、ボイルの法則に従います。
P×V=一定 (※覚えてますか?)
子供達がやったように、ピストン内の空気が1/2の体積になっている場合、
内部の気圧Pは2倍になっているはずです。
ということは、子供は大気圧と同じ1気圧ほどの力を出していて、大気1気圧+子供1気圧=2気圧になっています。
【水に力を加えるとどうなるか?】
水が入った注射器のピストン。子供がいくら押してもまるで動きません。
頑張って押しすぎて、注射器が壊れたこともありました。
水の圧縮率は 4.5×10^-5cm2/kg であり、
1気圧と同じ力を加えても、元の0.000044倍しか変化しません。
一応縮んではいますが、とても気付くレベルではありません。
【空気の弾性力が玉を飛ばす】
縮んだ空気は押しかえしてくる力が働きます(弾性力)。筒の両側にスポンジやジャガイモなどを詰めて、片側を押すと、反対側の玉が飛び出し、空気鉄砲となります。
また、この押し縮みする力が、空気の振動を作り出し、音を伝えます。高温になるほど、空気が活発に動くため押しかえす力も大きくなり、音速も早くなります。
スポンジもいいけれど、ジャガイモ鉄砲の破壊力はすさまじく、面白い。
ただジャガイモが飛び散って汚れるので、遊ぶのは外がいいでしょう。
(公園だと「危ない」とかで、止められちゃいそうですが。)
【水は弾性力が無いため飛ばない?】
一方、水は縮まないし弾性力もありません。
ですから空気鉄砲の中に水を入れても玉は飛びません。
片側を押すと、反対側から水と玉がベチョっとこぼれ出るだけです。
じゃぁ水鉄砲はどのように飛ばしているのでしょう?
・・・
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そういえば、あれは玉を飛ばすのではなく、水を飛ばすものでしたね。
いつの間にか、水鉄砲はごつくて強力なものに進化していたようです。
これは中にエアポンプが入っていて、空気を押し縮めて閉じこめておき、
空気の弾性力で水を飛ばしているからです。
この単元の総まとめのようなおもちゃですね。
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