はく息に二酸化炭素がたくさん含まれていることをBTBで確かめました。
(→水の性質を変えてしまう「息」)
しかしここでいう「たくさん」って、どのくらいでしょうか?
呼気の二酸化炭素濃度を、
気体検知管を使って確かめてみます。
袋の中に息を集めます。できるだけ普通に呼吸をするような感じでゆっくりと、です。
袋の中に気体検知管を差し込み、ぎゅっと引く。
その結果は・・・
4% でした。
これを多いと感じるか少ないと感じるか。
もともとの空気には0.1%しか入っていないので、40倍にも増えた と考えることもできますが、「たくさん入っている」と華々しく言って期待させておいた割には、50%とか80%とかではなく、たった4%とは、ちょっと期待はずれな感じですね。
でもこれ以上は増えない理由があるのです。
肺に入った空気は、酸素が血液にとりこまれ、二酸化炭素が血液から肺の空気にもどされます。この時酸素が減った分だけ、二酸化炭素が増える計算になります。
とすると、酸素は空気中に21%もあるので、これを最大限活用すれば、
【すう息】酸素21%、二酸化炭素約0%
↓
【はく息】酸素0%、二酸化炭素21%
くらいまではいきそうなものです。
しかし実際は、肺に入る気体に16%以上の酸素濃度がないと、血液に酸素を取り込むことができません。 それどころか、酸素が少なすぎると血液から酸素が引っ張り出されてしまうのです。酸欠状態です。
そのため、空気中にある酸素21%のうち、実際に体が使えるのは4〜5%であり、その分だけ酸素が減って二酸化炭素が増えていたのですね。
5年生「人のからだ」より
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